肥料高騰に対応。鹿児島のJAあおぞらがJAS有機資材の代替肥料「東京8」で 茶の収穫量3割増実証。

株式会社太陽油化(本社:東京都板橋区、代表者:石田太平)が本業の廃棄物リサイクルの中から独自に開発した有機JAS資材・微生物植物活性剤「東京8」の比較試験栽培を実施していたJAあおぞら(鹿児島県)において、一番茶で101~108%、二番茶で122%~136%の収穫量増の確認をしました。世界情勢の影響から肥料価格が高騰する中、代替肥料のニーズが高まっています。有機栽培の普及が進む鹿児島県のJAあおぞらでは有機JAS認定資材の代替肥料を探して検証を重ねていました。今回、JAあおぞら管内の茶農家の圃場1.25haの比較試験圃場において2回の散布だけで優位な差が生じました。
比較的安価な東京8は、農家のコストダウンと収穫量増で農家の所得向上に貢献できることが確認できました。

資源リサイクル&アップサイクルを本業としている株式会社太陽油化(本社:東京、代表者:石田太平、創業:昭和38年)は、東京23区内の高層ビルや地下街の汚水汚泥の中間処理業者として35年間活動してまいりました。その汚泥処理業務を効率よく推進するために微生物の研究を続けておりました中で発見しましたのが処理能力の高い集団微生物です。この集団微生物を応用して商品開発したものが、土壌改良にも効果を発揮する植物活性剤「東京8」(読み:トウキョウエイト)です。
約10年前から農業分野での実験を重ね、成果を確認し、2017年には肥料登録を行い、2022年4月に有機JAS認定資材としての適合性評価を受け認定資材として登録も完了いたしました(登録番号JASOM-220401(有機JAS資材評価協議会))。
有機栽培や無農薬栽培を通じ国際市場へ茶の輸出を推進しているJAあおぞら(あおぞら農業協同組合、鹿児島県志布志市有明町)は、いち早く東京8に注目し、茶畑において比較試験栽培を開始しました。
比較栽培は試験区・慣行区の面積と畝の長さが同一の圃場3つ(それぞれ30a、30a、65a合計1.25ha)を用意し、東京8の散布を「土壌+葉面」「土壌のみ」「葉面のみ」の3つの使用方法での比較実験を致しました。
収穫量の試験区・慣行区の対比結果のは概要は下表の通りです。

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収穫2ケ月前に1回だけ東京8を散布した一番茶では収穫量は微増にとどまりましたが、更に一番茶収穫後に再度1回東京8を散布した二番茶における収穫量の差は、22%から36%増と顕著な収穫量の差が現れました。特に土壌と葉面の両方への散布が効果的であることが現れました。
尚、同一圃場を二分して行った比較栽培は、同一圃場ではあるものの、東京8を散布した試験区は慣行区に比較して通常の栽培においても収量が比較的少ない道路から離れた側でした。
茶畑の場合は道路に近い畝と遠い畝では収穫量に1割近い差(道路から遠い畝の収穫は1割近く落ちる)が生じることが通例とのことで、この差を考慮すると、この収穫量の差は極めて優位だと思われます。
現在は、三番茶収穫に向けて、および来年度に向けて様々な実験を重ねる方針です。

「東京8」(トウキョウエイト)とはバイオ資材
農業の基礎である土づくりに欠かせないものは、水、空気、栄養素である堆肥、そして、栄養素を分解して植物の生育を助ける微生物です。
東京8によって土の中にもともと存在している微生物の質が変わります。
従来の微生物コミュニティーを統制し、植物が生育しやすい環境作りに貢献する微生物植物活性剤が東京8です。
通常堆肥は一般的に遅効性と言われていますが、東京8は有機物を植物に必要な栄養源である無機化を促進して、化学肥料に匹敵する機能が期待できます。
使用イメージ
播種や育苗期~成長期まで水に薄めて合計5回ほど散布(東京8は液体です)。背負いポンプ、動力噴霧器、ドローン噴霧、潅水チューブなど利用可能。特に育苗期の成果は数多く報告されています。
東京8は、ほぼ無臭。皮膚毒性も経口毒性もございません。
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